2025 年 7 月 1 日
世界最大のテレマティクス企業であり、モバイル・アプリケーション・ベースのテレマティク ス・ソリューションを提供するケンブリッジ・モバイル・テレマティクス 株式会社(本社:米 国・マサチューセッツ州、以下 CMT)は、同社が提供する AI を搭載したモバイル・テレマティ クス・プラットフォーム「DriveWell Fusion®」の日本国内における利用者数が累計 100 万人 を突破したことを発表しました。
米国・マサチューセッツ工科大学(MIT)の科学者 2 名によって開発された「DriveWell Fusion®」は、AI を搭載したプラットフォームであり、スマートフォン、Bluetooth 対応の IoT デバイス、コネクテッドカー、映像解析などのデータを統合・活用することが特長です。本 プラットフォームは、保険会社や自動車メーカー、モビリティ事業者、地方自治体などとの提 携を通じて提供されており、安全運転を行ったドライバーには、保険料の割引やリワードなど のインセンティブが付与されます。ドライバーは、スマートフォンやドライブレコーダー、車 両などから収集されたデータに基づき、急加減速、速度超過、スマートフォン操作による「な がら運転」、急ハンドルといった危険な運転挙動に関する AI 分析結果やフィードバックを個別 に受け取り、安全運転を促されます。またこのプラットフォームは、事故のリアルタイム検知 や事故再現による保険金処理の迅速化にも貢献し、保険会社の対応スピードと顧客満足度の向 上を実現しています。
走行データに基づくドライバー向けのフィードバックは、事故の削減に効果があることが、世 界各国の市場で実証されています。ドライブレコーダーが主流である日本においても同様の傾 向が見られ、運転に関するフィードバックを受けられること、そしてより安全な運転を目指せ ることが、この技術を導入するドライバーが日本で増えている主な理由となっています。
CMT は 2016 年に日本市場へ参入し、拡大する需要に対応するかたちで、2024 年 8 月に東京 オフィスを開設しました。日本最大手の保険会社であるあいおいニッセイ同和損保との提携で は、テレマティクスを活用するドライバーの事故頻度が 16%減少し、顧客満足度も 10 ポイン
ト向上したという結果が報告されています。こうした成果は、他国での事例とも一致しており、 テレマティクスの有効性を裏付けるものとなっています。
CMT 共同創業者兼 CEO であるウィリアム・V・パワーズは、次のようにコメントしています。 「CMT は 2016 年の日本進出以来、核となるテクノロジーとユーザー体験の両面に投資を重ね、 着実に当社プラットフォームのサービスを拡大してきました。日本での当社プラットフォーム の累計利用者が 100 万人を達成したことにより、当社はより多くのドライバーの皆様に安全性 と運転に対する安心感を提供しています。加えて、日本の交通安全施策や現場での取り組みに 活用可能な、深く実用的な分析データをご提供することも可能となりました。当社のソリュー ションは、あらゆる経験レベルのドライバーに対し、安全性の向上と費用削減の両面で価値を 提供しています。特に高齢ドライバーにおいては、プラットフォームを通じたフィードバック により、自信と意識を高めながら、安全運転への取り組みが進んでいます。」
日本の交通事故による死亡率は 1990 年代以降、低下傾向にあります。しかし、近年は頭打ちと なっており、2023 年にはわずかに増加しています。高齢ドライバーの増加や「ながら運転」と いった課題が、交通安全の大きな妨げになる恐れがあります。死亡または重傷を伴う携帯電話 関連の事故は、2024 年に 136 件に達し、警察庁が 2007 年に統計を取り始めて以来、過去最高 を記録しています。また警察庁によると、75 歳以上の高齢ドライバーによる死亡事故は、近年 増加傾向にあり、2024 年の「車両単独事故」の割合は 75 歳未満の約 2.5 倍となっています1。
高齢化や地方の人口減少、スマホの「ながら運転」など、私たちの移動や運転にはさまざまな 課題が生まれています。そうしたなかで、走行データをもとに運転のクセや注意が必要な場面
1 警察庁交通局「令和 6 年における交通事故の発生状況について」
を見える化し、運転をサポートする仕組みは、保険会社だけでなく、行政や地域社会でも注目 を集めています。CMT のサービスは、日本国内ですでに 100 万人以上のドライバーに利用され ており、たとえば地域ごとの「ながら運転」の傾向を比較したり、交通事業者や企業の車両管 理に役立てたりと、幅広く活用されています。
今後も CMT は、日本のより安全な道路づくりや交通インフラの改善に貢献できるよう、さらに 深い知見を提供していきます。
ケンブリッジ・モバイル・テレマティクスについて
ケンブリッジ・モバイル・テレマティクス(CMT)は、世界最大のテレマティクス・サービス・プロバイダー です。そのミッションは、世界の道路とドライバーをより安全にすることです。同社の AI 搭載プラットフォー ム「DriveWell Fusion®」は、運転リスクを精度高く特定し、低減につなげて事故などの減少に貢献し、モビ リティ社会をより安全なものにします。現在までに、CMT のテクノロジーは世界中で 93,000 件以上の事故を 防止し、50,000 人以上の人々を重傷から守ってきました。CMT は保険会社、自動車メーカー、商用モビリティ 会社、公共部門と提携し、リスクの測定、衝突の検知、救命支援の提供、保険金請求の合理化などを行っていま す。CMT は、米国・マサチューセッツ州ケンブリッジに本社を置き、ハンガリーのブダペスト、インドのチェ ンナイ、米国・シアトル、東京、クロアチアのザグレブにオフィスを構える、グローバル企業です。詳細はウェ ブサイト(https://www.cmtelematics.com/ja/ )をご覧ください。